*はぐれＯＬ　湯けむり旅情　ってオイ！：出稼ぎＯＬジタバタ日記：SSブログ

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*はぐれＯＬ　湯けむり旅情　ってオイ！　[社会に出てから] [編集]

会社内の雰囲気が良く、社員同士みんな仲が良いので、
時々、社員旅行とは別に、有志のみの「自主旅行」を企画する。
土･日を使い、交通費込み、１泊４食、酒付き、そして会費は２万円
というのを基本コンセプトとしているので、
関東近郊、私鉄特急沿線、ひなびた温泉宿、というのが定番である。
（予算内に収める場所選びが、もんのすごく大変なの）

そして、その時も、「ひなびている」という表現がピッタリの温泉宿へ向かった。

お昼に駅を出発する。
目的地までの２時間ほど、昼食を兼ねて車内で宴会。
温泉地の駅に着き、周辺をひやかしながら軽く散策。
夕方に宿へ到着。風呂。怒涛の宴会へ・・・
というのが１日目の定番メニュー。
（要するに、酒と風呂と、かすかに旅情がありゃ、どこでもいいんですな）

夕方、無事宿に着き、仲居さんの説明もそこそこに浴衣に着替え、我らは風呂へ繰り出す。
その宿には露天風呂は無かった。残念だが、予算の都合上、仕方ない。
男湯、女湯と染め抜かれたのれんの前で、左右に分かれて大浴場へ入った。

浴室への扉を開けると、そこは、半円形の浴場。
半円のカーブに沿ってお風呂もＵの字型で、
高温・低温・薬草風呂などといくつかに区切られていた。
半円の直線の部分は洗い場になっている。
男湯も、反転して同じ造りであろうことは察しがつく。

歳が近くて、入社時期がほぼ同期のＨさんと、その頃一番仲が良かった。
私のほうが２つ年下なのだが、Ｈさんは姉御肌ならぬ「舎弟肌」で、
私のことをなぜか「おやびーん」と呼んで付いて来るのである。

そのＨさんと、着かず離れず、風呂に入った。
二人とも強度の近視のため、風呂に入るためにメガネを外すと
湯けむりのせいもあってほとんど見えないのだ。
お互いの存在を確かめつつ、体を洗い、まずは高温の風呂に入ってみた。

「お～・・・」
熱めのお湯で、背中がチリチリするが気持ち良い。
「はー・・・極楽ですね～おやびん」
「ここ探すの大変だったんだぞぉ。・・・そっちの風呂はどうだ」
横移動して、いろいろなお風呂に入ってみる。
土曜日の夕方というのにあまり客がおらず、ほとんど貸切状態である。
たしかに、OL受けは良くなさそうな温泉宿ではあったが。

奥の低温の風呂に浸かる。
「おっぬるいけど、お湯がまろやかな気がするなー」
「そーですねー・・・」
洗い場の一番奥に、金属製のドアがある。
「あっち、男湯かな」
「えぇっ！　行き来できるってことですか、なんでまた」
「そのほうが掃除しやすいだろーが」
「そっか、さすがおやびん」
「まーなっ」　（頭の悪いチンピラ兄弟の会話だよぅ）

全体的に熱めのお湯で、汗をかいたので、髪を洗うことにした。
二人で洗い場に座るが、やはりあのドアが気になる。
「ホントに男湯かなぁ・・・」
「え？　まぁ・・・掃除用具入れかもしれませんけどね」
「男湯だったらカギかかってるよなぁ」
「えぇ、たぶん」

無性に確かめたくなった私は、ドアに向かって行った。
なに、男湯だったら開かないはずさ。ノープロブレム。
ドアノブに手をかける。
カチャ
開くじゃん。掃除用具か何か・・・んっ？

思い切って開ききると、ドアの向こうは、どうも広い空間らしい。
ド近眼の私には、ぼんやり白い景色が見えるだけである。
風呂っぽい・・・けど。。。
開くんだもん、まさか男湯のわけないよねぇ営業中なんだし。
右斜めにぼんやり肌色っぽい塊があるような気がする。
ま、まさか男じゃないよな。男だったら、反応があるだろー、なんか言ってくるよなー。
もしかして、こっちも女湯なんじゃない。この肌色はばーちゃんかなんかだよきっと。
・・・・・・・・・・うあーそう思いたい。だってこっちは真っ裸で仁王立ち。
でもどーしてもとてつもなくマズイような感覚が襲ってくる。
もう限界っ。とりあえず戻ろっ。

腰を引きつつ、カチャリとドアを閉め、Ｈさんの元へ小走りで戻る。
この間、時間にして５秒くらい。これを長いとみるか短いとみるか。。。

「どうでした？」
「わかんない」
「まさか男湯？」
「わかんない。っけど、なんかまずいような気がスゴクして閉めてきた」
「あちしも見てみます」
「へっ？」

やめたほうが～と思ったが、Ｈさんもドアへずんずん向かって行った。
私と同じようにドアを開けて仁王立ちしている。わっ私より長くないかっ？
バタンと閉めて戻ってきた。
「ど、どう？」
「わ、わかんない」
「えーなんだよ！　人いた？　男？」
「いたよーな、いなかったーよーな・・・」
「当てになんねーなー、もう」
「すんません」

でもとにかく早く出ようと思い、ザッと洗髪して風呂を出た。

部屋に戻り、隣の部屋の男子に恐る恐る聞いてみる。
「奥にドア？　あーあったな、そういやぁ」
がーん。やっぱし男湯だったのかー。
「んーなんか開け閉めしてたような」
どきーーーっ！　みっ見られた？？
「えっ、・・・ドアの向こうって、・・・・・・・何でした？」
「？　湯気でよく見えなかった」
ほっ。。。
とりあえず胸をなでおろす。
「でも、なんで？」
「いっいえ、なんでもないんです・・・あっ宴会準備してきまーす！」
バタバタバタと走り出す、顔のこわばった乙女二人。

とりあえず知り合いには見られていないが、
あの肌色の塊ってやっぱりどっかの男・・・だよなぁ（泣）
あーあ、お嫁に行けないよぅ。。。。。。

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2006-01-22 12:31 nice!(7) コメント(13) トラックバック(0)
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nice! 7

お初です。職場の人たち仲いいのいいですね～
あ！　でも　ｎｉｃｅ！　つけちゃいけないような・・・
まぁ　おもしろかったのでつい・・・　いいですよね？
最近　温泉いってないから　行きたくなっちゃいました。
by rai (2006-01-22 16:18)

久しぶりに来てみたら、こんな面白い記事が！
さっそくnice押していきまーす！
湯けむりのおかげで命拾い（？）しましたね。（≧∇≦）
by はづき (2006-01-22 18:32)

あやうく大公開だったんでやんすね、おやびん＾＾
高校生の頃、部活の大会でとまった旅館が湯船つながりの風呂でした。手を伸ばすと夢で見た世界がすぐそこに・・・なんとか盛りの高校生ですからね、それはもう・・・以後ダイコクヤ旅館は部内で語り継がれる伝説の旅館となったわけです。。
by (2006-01-22 23:55)

　おはようございます。香織です。

　midori姉さんの今後の温泉旅行ためにあえて申し上げますと。
　風呂場のシーンで女優の裸をおぼろげに隠している湯気のようにみえるものは大抵ドライアイスでございます。実際向こうが見えないほどの湯気などと言うものは滅多にありません。

　私が旅行仲間の男性社員であった場合、やはり上記のような返答しか致しかねます。
　「ええ、見ましたよ。真っ裸で仁王立ちしてましたよねぇ、5分も……」とはさすがに言えません。

　『超ラッキー！』とか思いつつ。
by 香織 (2006-01-23 07:59)

rai様　はじめまして。nice！ありがとうございます。
そうですね～ホント仲がいいです。仕事が部活みたいな感じですよ。

はづき様　nice！ありがとうございまーす。
命拾った、のかな？（香織さんのコメント読んだらそうも言えなくなってきた）

MINIPOLO様　nice！どーもです！
まさしく大公開ですよホントにもー。
高校生男子には鼻血もんでしょーなぁ。
あぁそれにしても情けない。。。

香織様　おはようございます。
なんでそーゆーことをゆーんだよぅ、気がついちゃっただろー。
現在コンタクト装着の私、「あ、そーいや湯気では煙らない」って。
でもねでもね、風呂はだだっぴろかったから、
見られてないわよ、開けたとこは。それに５分ぢゃなくて５秒だってば！
ぜぇぜぇぜぇ（血圧が上がるー）。
言われなくてもねー、もう風呂場のドアなんか開けないわよ。
石橋はゼッタイ叩かないで渡る（たいがい橋は崩れて渡れない）私
でも、これには懲りたもんねー。まいったか。
（興奮のあまり暴言を・・・失礼いたしました。冷静なコメント、誠にありがとうございました。今後気をつけますです。あぁもー自分がイヤ。。。）
by midori (2006-01-23 09:40)

「見ましたよ！」とは、さすがに言えないと思います（＾＾；
以前泊まったホテルのベランダから、男女両方の露天風呂が丸見えだったことを思い出しました。
by goinkyonosora (2006-01-23 13:54)

おぺ様　nice！まいどどーも。
えー見られてないってばぁ（と思いたいのっ）。。。
丸見えかぁ、温泉場ってのはけっこうそんなもんなのかもしれませんね。
（昔は混浴が普通だったしね）
by midori (2006-01-23 23:49)

その勇気にｎｉｃｅです！！

以前、水上の混浴の露天風呂に行ってみたけど、湯あみ着もないし
水着もダメっていうから女湯に入って我慢したけど、帰りぎわよくよく見ると
混浴の大きな露天風呂って通路からも全部見えるようになっていて
オールオープンな露天風呂だったことが判明。
入っているのは男の人ばかりだったけど、じっくり見るわけには
いかなくてとても気まずかったです。
by 綺華 (2006-01-28 14:15)